米国弁護士に聞く!



米国弁護士資格についてより身近に感じていただくため、実務の第一線でご活躍の米国弁護士の方々に、資格の活かし方などを、ざっくばらんに語っていただきます。第7回は、一色太郎弁護士にお話いただきました。
一色弁護士は、米国ロースクールをご卒業後、世界15か国にオフィスを持つ国際法律事務所で、弁護士としてキャリアをスタート。その後、IP紛争、契約違反、製造物責任、詐欺事件等の商事紛争について代理人を務め、2011年5月に、一色外国法事務弁護士事務所を設立。これまで、連邦・州裁判所や国際貿易委員会(ITC)で合計30件以上の訴訟案件を担当した経験をお持ちの、生粋のビジネス弁護士です。また、ビジネス法務に関する講演や寄稿を積極的にこなすなど、多方面でご活躍されています。

今回は、国際的なビジネス法務の現状、グローバル事務所と個人事務所での仕事の違い、カリフォルニア州弁護士資格の価値などについて、語っていただきました。


(インタビュアー:アビタス米国弁護士講座担当)

一色太郎氏(米国弁護士/カリフォルニア州、ワシントンDC)・外国法事務弁護士)
略歴|
2011年、一色外国法事務弁護士事務所(www.isshiki-law.com)を設立。それ以前は、モリソン・フォースター法律事務所にてパートナーとして、特許訴訟、トレードシークレット紛争など多岐にわたる紛争事案を専門に取り扱う。現在は、米国訴訟及び交渉案件において代理人業務を行うとともに、IP戦略や訴訟マネジメントに関するサービスも提供している。1995年コーネル大学卒業(B.A.)、1998年ジョージ・ワシントン大学ロースクール卒業(J.D.)。カリフォルニア州及びワシントンD.C.において弁護士登録。日本国内では外国法事務弁護士として業務を行っている。

高校中退からの米国留学。
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インタビュアー

米国弁護士資格の取得は、もともと、志望なさっていたのですか?

一色弁護士

そうではありません。
父が日本の弁理士で、特許事務所を経営していましたので、法曹資格を取ることを漠然と意識はしていましたが、具体的にロースクール進学を決めたのは大学3年の時でした。

私は16歳の時に日本の高校を中退し、単身渡米しました。米国の高校から大学に進学し、大学卒業後、日本に戻ってきて就職することも考えたのですが、もうしばらく米国に残っていたかったこと、また手に職をつけたかったこともあり、ロースクール進学を決めました。それほど深く考えての決断ではなかったのですが、結果的にこの業界で仕事をすることが自分に合っていた、というのが幸いでした(笑)。

インタビュアー

英語は、留学前から身につけておられたのですか?

一色弁護士

一色弁護士いいえ。留学時点では、特に話すことに関してはまったくと言ってよいほどできませんでした。最初の3カ月は、外国人向けの語学プログラムで終日英語を学び、その後、現地の高校に編入しました。

高校生の時に留学し、それから常に英語力を高めるよう努めていたこともあり、ロースクールではあまり英語で苦労することはありませんでした。
言うまでも無いことですが、米国弁護士は、英語で交渉等をする仕事です。言葉への「こだわり」が無く、似て非なる表現の違いを吟味せず、「どれも同じ」と安易に思ってしまうようでは、この仕事は務まりません。

英語力を高めることに関してですが、「英語を学ぶ」のではなく、自分の興味のある分野の英文記事を読む、またはポッドキャスティングやオーディオブックを聞くなどして、「英語で学ぶ」ことをお勧めします。私の場合、ニューヨーク・タイムズの好きなコラムニストの文章を読み、「うまい言い回しだな」と思えば、実際にその言い回しを使ってみるなどして、自分のものにするよう心がけてきました。

日本人が英語を習得するには、どうやっても多大な時間がかかります。質の高い英語のインプットを増やすことでしか英語力を高めことはできない、というのが私の持論です。もともと興味のある分野の知識を英語を使って増やすなど、自分に合った英語習得法を身につけ、コツコツと長く続けることが上達の秘訣だと考えます。



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