米国弁護士に聞く!



米国弁護士資格についてより身近に感じていただくため、実務の第一線でご活躍の米国弁護士の方々に、資格の活かし方などを、ざっくばらんに語っていただきます。

第4回は、小林英二弁護士にお話いただきました。小林弁護士は、国内外の法律事務所での豊富なご経験をお持ちです。特にクロスボーダーのM&A案件を中心に、グローバル法務の文字通り第一線でご活躍になっています。また、先日のイベント「グローバル法務のプロフェッショナル~米国弁護士に学ぶ交渉力『実践編』~」におけるビジネスパーソン同士の交渉の解説をご担当になり、その的を射た指摘は、ご参加の方々から高い評価をいただきました。

今回は、資格をお取りになるまでのプロセスや、日本人とアメリカ人のBar Examへの考え方の違い、企業法務の花形であるM&A業務の実態と魅力など、多岐に渡ってお話しくださいました。
(インタビュアー:アビタス米国弁護士講座担当)

小林 英二氏(外国法事務弁護士・テキサス州弁護士) | 略歴

1994年テキサス大学オースティン校卒業、1997年米テキサス大学オースティン校ロースクール卒業、ヘインズ・アンド・ブーン法律事務所、スキャデン・アープス外国法事務弁護士事務所を経て現在、西村あさひ法律事務所カウンセル。


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インタビュアー

まず、米国弁護士資格をお取りになるまでのいきさつについて、教えてください。

 

小林弁護士

両親の仕事の都合で、私は小学校4年生のときからテキサスで暮らしていましたが、大学で法律を学ぼうと思ったきっかけは、高校2年生の夏休み、テキサス州ダラスの大手法律事務所でアルバイトを経験したことです。

小林弁護士アメリカン・フットボールの名チームのダラス・カウボーイズの外部法律事務所だったことが魅力だっただけで夏休みのバイト先として考え、デューディリジェンスなどをこなす中、事務所の幹部弁護士の計らいで会議室に同席させてもらい、実際の交渉の現場などを様々見せてもらったのです。
特にPL訴訟の被告側を代理している案件で、第三者に責任転換をする戦略会議に同席したことが印象的で、法律事務所の実務の現場に触れる毎に、大変面白く感じるようになり、「法律をやろう!」と決めたのです。

今思えば、これは自分にとって、大変印象的な経験だったと感じています。もう20年以上前のことなのに、当時の会議の様子はもちろん、会議に同席した、法律事務所のパートナーの靴が(特に高校生の私の靴と比べて)ピカピカだったこともはっきりと覚えています。

現在、法律の仕事をしているのは、このときの経験が心に残っていたからだと思います。

インタビュアー

ロースクールでの学習は、いかがでしたか?

小林弁護士

刺激的な教育でした。ロースクールは3~4年社会人経験を積んだ方が多く平均年齢も高く、私みたいに学生上がりの身から彼らを見ると、学生経験しかない自分からは想像もできないような、実務上の様々な観点から指摘が受講生から出て、授業と勉強会が非常に楽しく思いました。それが何よりの刺激でした。

話す内容も違いましたし、そもそも勉強への取組も一つも二つも違うレベルでしていた気がして、自分も頑張らないといけないと、多少焦りも感じたこともよく覚えています。後から聞けば、みんな同じように焦りがあったらしいですが、正にお互いを刺激しあった授業だったからでしょう。

一方で、学生でしか勉強できないことがあるのも事実です。ロースクールの教授には、「実務上必要な知識は仕事で学べるから、学生時代はその時代でしか学べないことを勉強しろ」というものもいましたし、先輩の弁護士もそのようなことを言ってくださいました。実際、私はそのように心掛けて授業の選択をする際はちょっと変わったものもできればスケジュールに入れました。 確かに仕事では直接使わない知識ですが、そのおかげで、別分野の認識の幅が広がったと思います。



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