米国弁護士に聞く!

米国弁護士資格についてより身近に感じていただくため、実務の第一線でご活躍の米国弁護士の方々に、資格の活かし方などを、ざっくばらんに語っていただきます。

第2回は、加賀美有一弁護士にお話いただきました。加賀美弁護士は、国内外の法律事務所でのご経験の他、金融機関やメーカー等、インハウスでの豊富な実務経験をお持ちです。また日本人ビジネスパーソンの交渉力を向上させることに強い関心をお持ちです。先日のイベントグローバル法務のプロフェッショナル~資格と交渉力~」でも、『米国弁護士に学ぶ交渉力』と題してご講演いただいています。

今回は、資格の話、法務部門でのキャリアの話に加え、日本のビジネスパーソンのグローバル化に関してもコメントをいただきました。
(インタビュアー:アビタス米国弁護士講座担当)

加賀美 有一弁護士 | 略歴
92年慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了。03年米コロンビア大学ロースクール卒業。渥美総合法律事務所、スキャデンアープス外国法事務弁護士事務所、新生銀行を経て現在、外資系製薬会社の法務・コンプライアンス部長。

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インタビュアー

まず、米国弁護士資格を取得されるまでのいきさつを教えてください。

加賀美弁護士

大学に入学してすぐの頃に、外交官試験に合格した従兄弟から憲法のいろはを教わったのが法律との最初の出会いです。学部の間は課外活動も含めて広く浅くいろんなことを勉強しましたが、力を入れたのは憲法と国際法でした。大学院では憲法専攻だったのですが、遅ればせながらだんだん法律の基本である民法をはじめとする民事法を理解する必要性を感じました。

幼少期を外国で過ごしたこともあって語学はわりとできたので、修士課程を終えてから司法試験を受けながらフリーで翻訳や通訳の仕事をしていました。

当時は、翻訳者や通訳者で法律をしっかり学んだ人は少数派だったので、法律関連の仕事がどんどんきましたが、法律にかかわる仕事をしていく上ではどうしても弁護士資格の有無が問われます。ところが試験には、なかなか合格できない。突破口がない中で方向転換をしようと模索していた頃に縁があってスキャデンという米国で最も大きな法律事務所の一つの開設して間もない東京事務所にパラリーガルとして入れていただきました。そこで映画でしか見たことがなかったアメリカン ロイヤー達と身近に接する機会を得ました。それが刺激になって、ニューヨーク州のBar Exam(司法試験)を目指すことにしたのです。

日本の司法試験勉強では、私も含めて膨大な時間をかけて大学教授の書いた基本書を何度も読み込むというやり方をする人が多かったですが、ロースクール修了後2ヶ月余りしかないBar Examの受験対策では、試験科目も多いのでそのような時間はありません。ロースクールの卒業生は、おそらく100%試験対策本をこなすという学習方法で合格していくのだと思います。

Bar Examに合格後、資格試験の対策は割り切ってやるべきだということに、ようやく気づきました。 ただ、その頃にはもう、日本の司法試験への情熱はありませんでしたね(笑)。

インタビュアー

アメリカの法律事務所でのご経験についてもう少しお話ししていただけませんか?

加賀美弁護士

牧野弁護士その事務所にはロースクールへ行く前はパラリーガルとして、それからニューヨーク州の弁護士登録をしてからはロイヤーとしてお世話になったのですが、IPOだのリアル エステートファイナンスだのというものすごい量の書類を作らなければならない仕事で、それをみんなで手分けしてガンガンやるというところでした。やたら長時間一緒にいるものですから必然的に強い仲間意識のようなものが生まれて、身体はつらいけどとても楽しい仕事場でした。

当時は日本語が話せる弁護士が少なかったので、ありとあらゆる仕事に駆り出されて、おかげとても貴重な経験をさせていただきました。


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